セラミックスの基礎知識

チタン酸バリウム(チタバリ)

チタン酸バリウムセラミックスの特徴・物性・用途などについて

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とても高い誘電率、コンデンサ材料として活躍するセラミックス

チタン酸バリウムの概観

チタン酸バリウム画像
  • 名称チタン酸バリウム
  • 英名Barium Titanate (Barium Titanium(IV) Oxide)
  • 化学式BaTiO3
  • 備考白色。 コンデンサ中のセラミックスで「チタバリ」とも呼ばれる。

 

チタン酸バリウムセラミックスの特徴

極めて強い誘電性

強誘電性を示すセラミックス。 コンデンサ材料、焦電体圧電体などの代表的な電子部品材料として用いられている。  チタン酸バリウムの結晶構造は、低温から高温にかけて数フェーズ転移し、特に室温においては正方晶であり、この時に強誘電体となる。 高温(120℃以上)では立方晶となり安定化し、常誘電体となる。


用語の簡単な説明
  • 誘電性

    絶縁体に電圧をかけると、その内部で分極(プラスとマイナスに分かれる)が起こり、電気を蓄積する性質をいう。また、このような性質をもつ物質を誘電体といい、コンデンサなどにも使用される。

  • 焦電性

    温度変化などによってその電荷が変化する性質をいう。 また、このような性質をもつ物質を焦電体といい、人体の温度(赤外線)を感知するセンサーなどにも使用される。

  • 圧電性

    物理的な圧力をかけるとその電荷が変化する現象、および電圧をかけると物理的な振動を起こす性質をいう。また、このような性質を持つ物質を圧電体といい、電子ライターの点火、スピーカーなどに使用される。

  • コンデンサ

    誘電性を利用して、電気を遮断したり(蓄え)、通したりすることができる。 電気信号のフィルタリングなどを行う電子部品。

その他

チタン酸バリウムは、第二次世界大戦中、1942年にアメリカ、1944年に日本、ソ連によって同時期に発見された。

日本では、法令によって「バリウム化合物」として劇物に指定されている。


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