セラミックスの基礎知識

アルミナ(酸化アルミニウム)

アルミナセラミックスの特徴・物性・用途などについて

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産業界で最も広く使われている代表的な酸化物系セラミックス

アルミナの概観

アルミナ画像
  • 名称アルミナ (酸化アルミニウム)
  • 英名Alumina Aluminum Oxide (アルミニウムオキサイド)
  • 化学式 Al2O3
  • 備考アルミニウムの酸化物、白色。

 

アルミナセラミックスの特徴

アルミナ(Al2O3)セラミックスは、古くから研究され、物性面、製造技術面においても安定しており、安価でもあるため、産業分野で最も広く実用されている。 酸化物系セラミックスの代表格

特に化学的に安定。高硬度、絶縁、耐熱性に優れ、常温での機械的強度のバランスが良い。 切削工具、研磨剤、その他構造材料として利用される。

アルミナには様々な種類があるが、α-アルミナ(三方晶系)が化学的に最も安定とされ、構造用などとして広く実用されている。γ-アルミナは、高比表面積であり、触媒担体として利用される。


化学的に安定

ほとんどの酸、アルカリに侵されにくく、耐薬品性は極めて良好

硬度が高い(硬い)

モースの硬度計では、アルミナの単結晶であるサファイヤが、ダイヤモンドに次ぐ硬さとなっている。
(※ ダイヤモンド:10、アルミナ:9)
高硬度であるということは、即ち耐摩耗性にも優れるということ。

電気絶縁性に優れている

体積抵抗率、絶縁破壊電圧など電気的物性値が高く、即ち絶縁体である。 高温時においても、絶縁性を保ち、高周波特性に対しても優れている。

機械的性質(強度)のバランスが良い

高剛性であり、曲げ・圧縮強度も高く、精密部品の加工に向いている。 従って、産業用構造部品として広く用いられている。

注意点 : 破壊靱性が他のセラミックスよりも小さい。

耐熱性に優れ、熱伝導率も良い

熱的には、熱伝導率が高く、耐熱性(約1500℃)に優れている。 耐火物としても使用される。

注意点 : 熱膨張係数が高く、耐熱衝撃性が弱い。(他のセラミックスよりも小さい。)


その他

天然では、コランダム(鋼玉)、ルビー、サファイアなどとして産出。


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